【工場ツアーレポート】愛知県丹羽郡の老舗革靴メーカー「マドラス」工場見学ツアー!

今回はファクトリエ星ヶ丘テラス店のある愛知県に本社をかまえる、マドラス株式会社の工場見学ツアーの模様をお伝えしていきます。

実況は引率した銀座店店長の中島と、名古屋店コンシェルジュの牧野でお届けします!

1921年創業の高級ドレスシューズ工場『マドラス』

ものづくりの企業が多く集まる愛知県に拠点を置き、大正10年の設立以来「本物の履き心地」を求めてひたむきに靴づくりを続けています。

“本当に価値のある商品で、人々の生活を豊かに”という思いでものづくりをされている現場を体感させていただきました。

まずは工場ツアー恒例の「地のものをいただきます!」

創業50年という老舗お食事処の川喜さん

昔ながらの和を基調をした店内で、名古屋名物大きなエビフライや、創業以来継ぎ足し造られるタレを使用したひつまぶし等食材と味にこだわった沢山のメニューの中から工場長松浦様おすすめのランチを楽しみました。

美味しいランチをいただきながら、工場の方への質問や参加者の方の出身地の話題など(今回半数近くの方が県外からのご参加でした)とても和やかなランチタイムとなりました。

昼食後、さっそく工場に移動。
参加者の皆さんの顔を見ているとテンションがMAXです!

最終仕上げには日本一時間をかけている自信あり!

見学前にマドラスの岡田様から実物を見せていただきながら靴の製作工程や製法やなど詳しくご説明いただきました。

質問タイムでは

“マドラスの一番のこだわりは?”との質問が。

岡田様曰く

マドラスの一番のこだわりは素材選びと最終仕上げだそう。

「素材選びは、価格内でいかに良い革を選び安定して作ることができるかに視点を置いています!」(岡田さん)

革表面に模様として現れるトラ(血管の筋)などの革の特性は、ヨーロッパでは気にされませんが、日本人は嫌がる方も多くトラが入っていると評価されづらいとのことです。
そのため、靴に最も適した革を選び、その一枚の革からトラを避けながら、最大限に良い状態で型を取る、という苦労と工夫が伺えました。

「最終仕上げには日本一時間をかけている自信があります!」との言葉通り、工程はとても多く、色を付けた後にあえて色を落とし、さらに色を重ねていく。この作業を機材などは使わず指一本でじっくり仕上げられているそうです。一足に30分ほどの時間はかかるとのことでした。

この仕上げの作業はこの後じっくり見学をさせていただきましょう。

チャレンジ靴?!
愛知ならではのあの革を100匹分・・・

熟練を要する工程のお話の合間にはこんなチャレンジ靴の紹介もありました。

写真がこちらです。
何の革を使った靴かわかりますでしょうか?


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答えは・・・なんとウナギの革を使用した靴!

一足に約100匹のウナギの革が使用されているそうです!

他にもエイの革を使用した靴も見せていただきましたが、どれもコストがかかり過ぎ・・・。
ボツになったそうです。
常に新たな挑戦をされているんですね!

皆様、珍しい靴に匂いをかいだり触ったりと楽しまれていました。

いよいよ工場の内部へ!

まずは裁断。
レーザーを使用した機械は若い職人さんが担当されていました。

レーザーではなく、型を使った裁断方法もあり、使い分けをされているそうです。裁断方法ひとつとっても様々あることを、真剣なまなざしで見る参加者のみなさん。

こちらはグッドイヤー製法で中底と甲革、コバの三つを縫い付ける縫い機で実際に作業されている様子。

縫い直しがきかない作業とのことですがその速さには驚きました!
斜めの角度を保ちながら曲線を縫う工程を職人歴40年の熟練の職人さんがササッと仕上げられていました。神業ですね!

そしてこちらはコバに本底を縫い付ける編み機の様子。

穴を開けながら同時に縫っていくという機械。
熟練の技に思わず見入ってしまいました。

特に男性陣は釘付けでしたね!

そして日本一時間と手間をかけているという仕上げ作業

いくつかの工程を経ての最終仕上げはとても繊細なものでした。

まずは筆を使い細かな箇所に色を入れ、その後指先やスポンジを使い丁寧にアンティーク仕上げをされていました。
手作業とは思えない仕上がりの美しさと手作業ならではの温かみも感じる色合いでした。

多くの職人の方の手を渡り、このような手間のかかる工程を経て一つ一つの靴が仕上がって
いるんですね。

若手の職人の育成に力を入れながら、技術のさらなる向上を目指されているというマドラス株式会社。
若手の職人の方の感性を活かした工程と、熟練の職人の方にしかできない伝統的な工程が融合し、“先進的でありながらも、アンティークな香りが漂う”というマドラスの靴が作られていることを体感させていただきました!

最後はツアー恒例のものづくり体験!

今回はマドラスで使われているこだわりの革に色を刷り込み、栞(しおり)を作らせていただきました。

皆様真剣な表情!

新たな色を産み出された方も!!

個性豊かな作品が沢山仕上がっていました!
残念ながら皆様の完成写真が上手く撮れていなかったので、私、ファクトリエ中島の渾身の作品を!!!

(いかがでしょうか・・個人的には大満足ですが・・・欲しい方がいたらご一報ください笑)

最後は集合写真

初めての方も多くいらっしゃいましたが、とても和やかな雰囲気の中でのツアーとなりました。

猛暑の中ご参加いただきました皆様、お忙しい中貴重なお時間をいただきましたマドラスの工場の皆様、本当にありがとうございました!

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