【アパレル工場探訪 Vol.16】一針入魂。長年培われた技術と人財で、時代を捉えるトレンチコートづくり。

ファクトリエが提携するアパレル工場の方々に、ものづくりにかける想いやこれまでのストーリーや想いをお伺い紹介するコーナー「Factory」では、様々な日本のものづくりの現場をお伝えしています。

今回は、秋田県横手市にあるトレンチコートをつくっている工場、「日貿産業」をご紹介します。

時代や環境に左右されない、培われた技術と人材(人財)

日貿産業はは昭和35年8月に設立し、昭和40年に秋田県の誘致企業第一号として操業を開始。

一時期の業績は、第2次高度成長期の波にも乗り、秋田県内に3工場、岩手県に1工場を有すほどの拡大成長をします。しかし、バブル経済の終焉に伴い、企業規模の合理化を進めざるを得ず、現在では操業当初の横手工場のみとなりました。

「会社規模が小さくなっても、私たちは長年に渡って培われた技術と人材(人財)を大切にすることは失わないように心掛けています。」

代表の村田さんはこう語り、社員を大切にする姿勢が伺えます。

熟練の責任者から若者まで共に活躍する
“個性豊かな職場”

工場の平均年齢は、43歳と地方工場としては比較的若いスタッフが多いのが特徴。

また毎年新卒者を2~3人採用し、サンプル作成と工程分析を担当する「企画」においても、熟練の責任者と若手が共に活躍しています。

「社員の成長なくして企業の成長はない。」

“企業は人なり”.とよく言いますが、日貿産業は社員一人ひとりの個性を引き伸ばすため、研修や教育の機会を惜しまないところが印象的です。

「“信頼”を生みだす製品作り」
製品を通してつくり上げる伝統と信頼

お客様とブランド、そしてブランドと工場の信頼関係は、工場が作る製品を通して築かれるものであるため、各ブランドがつくり上げる伝統と信頼のすべては、工場の製作技術にかかっていると言っても過言ではありません。

そのために、日貿産業では、職場の環境改善や生産システムの確立に力を注ぎ、より信頼される製品作りを怠りません。

「社員自ら行動出来る環境作り」
“Think” を基本に高品質で高感度な製品を創り続ける。

横手工場では“Think”を社訓に、社員が自ら考え、発信することが出来るような環境作りに努めている。

サンプルを作成する場合も、各工程の責任者が一同に集まり、それぞれの専門分野からよりよい製品になるよう意見を出し合うという。

社会や市場が認める高品質で高価値な製品を創造し続けるためには、どれだけ工場が創意工夫できるのかということが重要。

これこそが、業界をリードする企業としての信頼の源なのだろう。


“Think” を基本に技術の研究・開発に努め、設備の改善・合理化を心掛けながら常に時代をとらえた高品質で高感度な製品を創り続けてきた日貿産業。

創業当時から培われてきた技術と社員を思って一人ひとりの個性を育成する制度が、多種多様な素材に適したパターン作りから、裁断、縫製、仕上げ、納品までの一貫した生産体制で幅広いニーズに迅速に対応することを可能にしているのでしょう。

誠実で主体的なものづくりの環境。
そんな工場でつくられたトレンチコートには一針一針に想いが感じられそうです。

今日の工場紹介はここまで。
次回もお楽しみに。

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