【工場ツアーレポート】小林メリヤスで学んだ2つのこと

こんにちは。
ファクトリエ初の新卒社員の高田です。

私は9月15日に入社して以来、初めての「工場見学ツアー」へ行ってきました!

「工場見学ツアー」は、ファクトリエが提携しているアパレル工場に、ファクトリエ社員とお客様で訪問させていただき、職人の皆さんの技術や想いを直接感じ取るイベント。

毎月開催している工場見学ツアーですが、このツアーの一番の目的は開催当初から変わっていません。
それは、工場で働く職人の皆様にお客様が直接感謝を伝えることで、「自らの仕事がこんなにも人々を元気にして喜んでもらえているんだ」と、職人の皆さんに感じていただくこと

アパレル業界は、ものづくりの現場である工場、そしてそこで働く職人の皆さんと、商品の使い手であるお客様の距離が遠く、お客様の声は職人まで届かないのが当たり前でした。その結果、「自分が作った商品は果たして喜ばれているんだろうか・・・」と悩んだり、最悪の場合は退職してしまう。という負のサイクルが存在していました。

そのことを知った私たちはこう考えました。

「お客様と一番近くでつながっているのがファクトリエ。お客様と職人が一番近くで接する時間を作ろう!そしてお客様が喜んでいることを伝えよう!」

そこから始まったのが工場見学ツアーです。
だからこそ、今もなお上述した目的のために、このツアーを開催しています。

もちろん、参加していただくお客様にも楽しんでいただける工夫が満載。
普段訪問することのない工場で、日本の高い技術によってどのようにものが作られていくのかを、その目でしっかりと見ていただき、純粋に楽しんでいただけるよう、工場の方々と事前の打ち合わせを細かく行い、見学だけでなく体験もしていただきます。
この体験がとても重要で、「普段着ている洋服って、こんなにも複雑に作られているのか・・・」と知る良い機会になります。

作り手である工場の皆さんと使い手であるお客様がお互いに交流することで、日本のものづくりを少しでも元気にしたいという想いで毎月実施しております。

そんな工場見学ツアーですが、今回は山梨県にあるベビー服を作る工場「小林メリヤス」へお邪魔しました!

余ったシルクを使って近所の子どもたちのため
セーターを作り始めたのがきっかけ

「小林メリヤス」は元々、パラグライダーの布を作っていた工場。
それが戦後GHQの統制下でものが少ない時代に、余ったシルクを使用して近所の子どもたちにと、セーターを作り始めます。
すると、「私も手伝う」と地元のお母さんたちがどんどん集まり、小林メリヤスのものづくりはスタートしたそうです。

ちなみにこのシルク。実は衣服に15%混ぜるだけで、95%以上のUVを抑えることができるんだそう。
紫外線に含まれる人体に有害なβ波を吸収して、熱にしてしまうんです。

紫外線から人体を守るシルクを使って、子どもたちのセーターを作り始める。
貧しい時代でありながら子どもたちの元気な成長を願って作られたなんて、とても素敵な始まりですよね。

現在ではその流れで、子ども服のファクトリーブランド「cofucu」を運営されています。
(ファクトリーブランドとは、工場が自らの名前で作るブランドのこと。一般的には工場が表に出ることはないため、とても珍しい動きです)

工場見学のみならず
地のものを味わえるのが魅力!

当日は工場内見学に加え、ショール作り体験、シャインマスカット狩りや山梨の郷土料理ほうとうを参加者みんなで食すなど、知識欲も食欲も満たされた工場見学ツアーでした。

今回学んだふたつのこと

1.小林メリヤスで働く方々が大切にする仕事への姿勢と気遣い
2.児童労働を引き起こす負の連鎖

1.小林メリヤスで働く方々が大切にする
仕事への姿勢と気遣い

工場の案内をしてくださった、小林メリヤスの木村社長。
話をしていると、オーガニックコットンへの愛が伝わってくる、とっても熱い方。
そして常に細やかな気配りをして下さるんです。

木村社長は同志社大学を卒業され、某大手銀行へ入社します。
当時、小林メリヤス代表だった先代のご子息である今の奥さんと出会い、結婚して小林メリヤスへ転職、今の代表の職に就かれました。

移動中のバス車内では、山梨の話やオーガニックコットンの話をたくさん教えてくださったり、山梨の郷土料理であるほうとうのお店では、常に膝を立てて料理の紹介をしてくださったりと木村さんのお心遣いを感じました。

目をキラキラさせながら、自らのものづくりやオーガニックコットンについて話す木村社長を見て、たくさんのことを学ばせていただきました。

そしてもう一つ印象に残っているのが写真に写っているお二方。

なんとお婆ちゃんとお孫さんです。
今年からお孫さんが働き始められたそうです。
昼は二人でご自宅に帰って、一緒にご飯を作って食べてまた戻って仕事をするんだとか。

皆さんが仕事をされる姿を見て、真摯に仕事に向き合う姿勢に感動しました。

2.児童労働を引き起こす、負の連鎖

そして最後にオーガニックコットンについて。

一般的に、コットンは農薬を使って栽培されることがほとんどです。
その結果、コットン栽培の従事者は身体を悪くし、最悪の場合死に至るケースもあります。
コットン栽培大国であるインドもこれは例外ではありません。

そして、インドの識字率の低さも労働環境をさらに悪化させています。
人体に有害な農薬を扱う際、注意項目が読めないことが原因で、農薬の健康被害が拡大しているそうです。

また、発芽しないように品種改良されたコットンを買わされるため、育てた後はまた新しいコットンの種を購入せざるを得ません。
そうすると新しいコットンの種を購入する必要があるため、借金がかさんでしまう状況があります。

1. 農薬の使用による健康被害をもたらす
2. 識字率の低さによるさらなる健康被害拡大
3. 新たなコットンを購入するために借金がかさむ

この負の連鎖が続いています。

しかしさらに連鎖は続きます。

親が身体を壊した状況では働けず、働き手は子どもしかいなくなってしまいます。
お金もなく、働かなければいけないため子どもたちは学校にも行けず、さらに識字率が下がる。

こうして、コットン栽培における「児童労働」が起きる負の連鎖の問題が起きてしまっているのが実情とのこと。
(現在、世界では10人に1人が児童労働を強いられています。)

■オーガニックコットンの可能性

木村社長は「オーガニックコットンがこの負の連鎖を断ち切るきっかけになるはず」と考えていらっしゃいます。

小林メリヤスも扱っている「オーガニックコットン」。
オーガニックコットンを栽培する農場では、児童労働をさせてはならない、人体に有害な農薬は使ってはならないと定められています。
オーガニックコットンは農薬を使わないで育てるため、まず身体に害が残りません。
そして親は継続して働くことができ、発芽する種を使うための借金をする必要もなくなります。そうすれば子どもは働く必要がなくなり、教育を受けることもでき、徐々に識字率は上がるはずという循環です。

コットン栽培におけるこの負の連鎖がここまで厳しい状況とは知らず、驚きの連続でした。

木村社長は、インドの学校で教育を受け笑顔溢れる子どもたちの写真を購入して、飾っているんだそう。

自らのものづくりを通して、遠くの国の子どもたちも幸せにしたいと考える木村社長の熱い想いに本当に心を打たれました。

ファクトリエでは、オーガニックコットンで作られた小林メリヤスのベビー服はもちろん、オーガニックコットンのジーンズやTシャツも提供していますが、改めてこれらの商品の意義を強く考えさせる機会となりました。

※参加されたお客様であり、ファクトリエ公式アンバサダー第2号の井手さんも「今日のアトリエ」でレポートを書かれていますので、ぜひそちらもご覧ください!

井出さんの記事:https://kyo-no-atelier.com/2883/

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