【アパレル工場探訪Vol.25】日本屈指のオーダースーツ工場NASU夢工房

ファクトリエが提携するアパレル工場の方々に、ものづくりにかける想いやこれまでのストーリーや想いをお伺い紹介するコーナー「Factory」では、様々な日本のものづくりの現場をお伝えしています。

今回は、栃木県大田原市にある日本屈指のスーツ工場「NASU夢工房」をご紹介します。

フォーマルウェアからスーツへ。
カインドウェアから夢工房へ。

NASU夢工房は1973年、ブラックフォーマルで著名なカインドウェア社の2社目の工場として設立されました。
戦後に渡辺前会長が冠婚葬祭用の略礼服を作ったことがきっかけで、長年、宮内庁御用達とされてきた日本屈指のオーダースーツ工場です。

創業当時は、NASUカインドウェアという会社名でしたが、バブルを境に需要が減り、他社の製品やビジネススーツなども作り始めます。それに伴い、現在の「NASU夢工房」に社名を変更しました。

ものづくり好きが集う
「自主的に勉強できる環境」

従業員は現在約100名。そのうち8割以上が女性だといいます。
NASU夢工房では、服飾学校を卒業した方を積極的に採用しています。

また、社長の小林さんは、自主的に勉強できる環境づくりを心掛けているとおっしゃっています。

「モノづくりが好きで、仕事終わりに設備を自由に使える時間を使って服を作るなど、自主的に勉強できる環境づくりを心掛けています。技術者のセミナーや講習会に参加したいという人も多く、会社としても推奨して技術面の向上に励んでいます。」

最高の着心地
美しいシルエット
「至高の一着」のために

NASU夢工房のスーツの特徴はなんといっても首廻りに吸い付く棒衿
背骨に全重心がかかるように設計されているので、スーツの重みを感じさせません。
また、日本人男性に多い体型に合った肩まわりのつくりで、腕を前方にスムーズに動かしやすくしているのも特徴の1つです。

職人が丸縫いをするようなフルオーダースーツで多く見られる縫製方法をとっており、コストや手間はかかりますが、シルエットの美しさと、動き易さは抜群です。

最高の着心地(シルエットパターン)にこだわっているため、スーツができるまでに経る工程は300を超えるんだそう!そんなこだわり抜かれた構築的で体にフィットするつくりは、着ていることを忘れさせるほどなじみます。

NASU夢工房のスーツには、「お客様にとっての至高の一着になってほしい」そんな願いが込められています。

“世界に通用するMADE IN JAPANスーツブランド”へ

最後に、社長の小林さんに今後のNASU夢工房のヴィジョンについてお聞きしました。

「2015年より自社のファクトリーブランドを立ち上げました。今まではOEM生産(他の企業に製造をお願いして、製品には自社のブランドをのせて販売する方法)だけでしたが、今はお客様の顔を見ることができるので、お客様が求めているシルエットやデザインなど、今後のサービスにつながる部分が見えるようになってきましたし、気持ちの入れ方が変わりましたね。モノづくりは品質が1番です。今後は、自社ブランドをより作りこんで、“世界に通用するMADE IN JAPANスーツブランド”へと成長していきたいです。」


いかがでしたか。

長年、宮内庁御用達とされてきただけあって品質はお墨付き。

機能性と洋服本来の素晴らしさを追求し、お客様にとっての至高の一着になってほしいと願い続けるNASU夢工房は“世界に通用するMADE IN JAPANスーツブランド”になることでしょう。

それでは、次回もお楽しみに。

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