パーカーの裏毛を超マクロレンズで徹底比較!

毎週日曜日20時から放送しているFacebookライブ配信「ファクトリエ通信」
先日の放送で第8回目を終えました!

コンシェルジュの2名が毎回異なるテーマでファッションついて熱く語っていますので、ぜひ日曜20時はFacebookをご覧くださいませ。(15~20分程度です!)

さて、このファクトリエ通信をご覧いただいている視聴者のみなさまから、第6回でご紹介した“良いパーカーって何が違うの?”について、「もっと詳しく違いを知りたい!」と多くのコメントをいただきました。

そこで今回はファクトリエのパーカー3種類についてこだわりをご説明するのはもちろんのこと、シルエットや細かなディティールの違いとこだわり、そして生地について、より詳しくお伝えいたします。


【パーカー3種を徹底比較】
ファクトリエが誇るこだわりパーカー
~シルエットや生地、着心地の違いは!?~

ご紹介するのは、

 ■HAAGの「空気を含んだジップアップパーカー」
 ■和田メリヤスの「吊編みジップアップパーカー」
 ■森下メリヤスの「超高密度ジップアップパーカー」

の3つ。

それぞれに特徴があり、高いレベルで「みんなちがって、みんないい」!んです。
好みやその日のコーディネートに合わせて楽しんでいただけます。

※メンズは上記の3アイテム全て、レディースは、HAAGと和田メリヤスのパーカーをご用意しています。
(もちろん森下メリヤスもメンズ向けに開発しているとはいえ、女性の方にもクールテイストに着ていただけますよ!)


生地を超拡大して解明!
肌にふれる内側の生地はこんなに違う
“空気をたっぷり含んだふんわり感”と
“ぎゅぎゅっと詰まったしっかり感”

3つのパーカーを比較するうえで、「生地の違い」が一番わかりやすいポイント。

今回はその違いをよりわかりやすく伝えたい!と考えた結果、初のマイクロレンズの超接写による生地の表面写真にて比較してみることにしました。


【HAAG:空気を含んだジップアップパーカー】
圧倒的な軽さで羽織っていることすら忘れる
究極の柔らかさで優しく包み込まれるような着心地
~秘密は糸の撚りを“あえてほぐした”糸~

まず、HAAGの「空気を含んだジップアップパーカー」

糸は綿(わた)を撚り合わせることで1本の糸になっていますが、このパ―カーで使う糸は、あえて撚りをほぐして空気を含ませ、ふわふわにした状態にしています。

さらに、そのふわふわの糸を使って、ふわっと編み上げていくことで、優しく包み込まれるような柔らかな着心地と、羽織っていることを忘れるほどとても軽いパーカーに仕上がりました。

後ほど、ディティールの違いでご紹介する“見返し”をあえてつけていないのも、軽さを大切にしたからこそ。

糸の段階でふわっと仕上げているため、繰り返しのお洗濯でも生地が硬くなりにくく、しかも着込んでいくほど体に馴染んでいく、そんなパーカーです。


【和田メリヤス:吊編みジップアップパーカー】
ふわっと、しっかりと、もっちりと。
超希少な吊り編み機の魅力が生み出す着心地
~1時間に1mしか編めない生地の魅力~

2つ目のパーカーは、和歌山県のニット工場「和田メリヤス」の「吊編みジップアップパーカー」。

■希少な「吊り編み機」でしか出せない風合い

HAAGのパーカーと比べると糸自体はきゅっと締まっていますが、糸と糸の間には空間が空いています。
そのため、肉厚でふっくらとしながらも、もっちりと柔らかいのが最大の特長です。

こんな生地を編めるのは、文字通り天井から吊るされた編み機がゆっくり回りながら生地を編んでいく「吊り編み機」だけ。

昔はほとんどのニットがこの吊り編み機で作られていましたが、大量生産には向かず、大量に素早く生地を編める機械が誕生すると、ほとんどの工場が吊り編み機を捨てて、最新機器へと移行しました。

しかし和田メリヤス社長・和田さんは「吊り編み機でしか出せない風合いがある」と、捨てられた吊り編み機のほとんどを集め、吊編み一本でものづくりを始めます。
その結果、今では日本では希少な存在に。

■量産と比べると45倍効率が悪い。だからこそ、ふっくら肉厚な生地に

吊り編み機で編む生地は、なんと1時間に1メートルしか編めません。
量産と比べると45倍効率が悪いんです。

しかし、高速・量産の編み機は生地を引っ張ってしまうため、どうしても生地が薄くなってしまいます。
一方、吊り編み機は、糸を引っ張ることなく負担をかけずに編むことができるため、肉厚で空気を含んだふっくらとした生地になります。

時間をかけてじっくり編まれた和田メリヤスの「吊編みジップアップパーカー」。
独特のもっちり感をぜひ味わっていただきたいと思います。


【森下メリヤス:超高密度ジップアップパーカー】
高密度の限界に挑戦!
“ぎゅうぎゅう”に圧縮したハリ感最強の生地
~まるでジャケットのようなパーカー~

3つ目にご紹介するのは、森下メリヤスの「超高密度ジップアップパーカー」です。

この工場は世界のラグジュアリーブランドからも多くの引き合いがあるのですが、それは常に新しい生地作りにチャレンジしているからこそ。

そんなチャレンジ精神の強い森下メリヤスで開発したパーカーは、商品名にも盛り込まれているように“超高密度”に織り上げられた生地が最大の魅力。

この商品のためだけに作られた生地は、ハリ感が非常に強く、糸も編み立てもみっちり、ぎゅうぎゅうに圧縮され、“これでもか!”というほど目を詰めた生地です。

誰も触ったことがない究極の密度を実現した生地によって、まるで“テーラードジャケット”のようなパーカーです。

3種類のパーカーの中では、目が詰まっている分、一番重さはあります。
ですが、縫製やパターンにこだわっているため、その重さを感じさせないのも森下メリヤスの凄さです。

風の侵入も防ぐほど密度の濃いしっかりとしたパーカーをお探しの方にぜひおすすめしたいパーカーです。


生地だけじゃない!
3種類それぞれがこだわり尽くし
生地を活かす極上シルエットとパターンを追及!

極上のパーカーを生み出すために、こだわりの生地作りを行いましたが、もちろんそれだけでは極上パーカーは生まれません。
良い着心地のためには、シルエットやパターンも大切。

そこで、3種類のパーカーのシルエットやパターンなどについてご紹介します。

■HAAG「空気を含んだジップアップパーカー」

生地紹介でもお伝えしましたが、このパーカーの魅力は「軽さ」。
そのため、ジッパーの裏側に「見返し生地」をあえて付けず軽さを追及しています。

また、腕を動かしやすいようにラグラン袖と呼ばれる仕様に。
これによって肩がきれいなカーブに仕上がり、肩を無理なく包み込む立体的な袖に仕上がりました。

■和田メリヤス「吊編みジップアップパーカー」

一般的にカットソーでは「前身頃」と「後ろ身頃」の寸法はあまり変わりません。
しかし、同じ寸法にしてしまうと、人体の形状的に男性は後ろ身頃、女性は前身頃が引き上がってしまいます。
そのシルエットの乱れが起きないよう、このパーカーは着用時に前身頃と後ろ身頃が水平に保たれるよう計算されています。
人の身体の特徴を的確に捉えた気づかいによって、動きやすさだけでなく、シルエットも美しいパーカーが完成しました。

■森下メリヤス「超高密度ジップアップパーカー」

ジッパーの内側部分にたっぷりと「見返し」を付けています。
そのため、ジッパーを開けて着用した際にも、その見返しがまるでジャケットのラペルのような役割を果たしてくれるので、見た目の印象がぐっと上品に。
誤解を恐れずにいえば、しっかりとしたハリのある生地とも相まって、パーカーというよりももはやジャケットのように着こなせます。

そして、さらに着心地を良くするための工夫も。
ハリのある生地でもゴワゴワせず体に沿うようなパターンにしました。
前身頃と後身頃の間の脇部分をつなぐようにもう一枚生地を使っているんです。
つまり、3枚をつなぎ合わせることで、立体的なシルエットで動きやすいパーカーを実現しました。

生地と生地をつなぎ合わせる縫製方法は「フラットシーマ」を採用。
縫い代が全く出てこないこの方法によって、身体に縫い代が当たることがなく、脇部分のごろつきも感じません。


3種類の簡単な選び方

3種類とも着心地が抜群なのは当然ながら、軽さやシルエットが異なります。

シルエットの好みは人それぞれ大きく分かれるため、着比べることが一番の比較になりますが、選ぶ基準になりそうな簡単な違いはこちら。

 ■軽さと柔らかな肌ざわりを大切にされる方は、HAAGのパーカー
 ■軽さの中にもしっかりとした肉厚感が欲しい方は、和田メリヤス
 ■しっかりとした上品なパーカーが欲しい方は、森下メリヤス

ぜひ好みに合わせて選んでみてくださいね!

シャツやニット1枚だと少し肌寒く感じるこれからの季節にはちょうど良いパーカー。
今回の内容を参考に、好みやシーンに合わせて使い分けてみてくださいね!

それでは。

小林

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