こんにちは。
株式会社インターナショナルシューズの上田誠一郎です。
私たちは大阪の浪速区という場所でレディースシューズを作っています。
この度「今日のアトリエ」にてブログを書かせていただくことになりました。
ブログを通じて靴づくりの魅力や私たちの想いを伝えていければと思います。
インターナショナルシューズの後継ぎで3代目
まずはプロフィールを少し。
生まれは工場のある大阪市浪速区。
高校生から本格的に水泳を始め、大学は東京の大学に進学、4年間体育会水泳部で水泳に打ち込みました。ちなみに中学まではJリーグの下部組織で所属するサッカー少年でした。
卒業後は株式会社かねまつ(銀座かねまつ)で5年間勤務。
日々、店頭でお客様と向き合う中で多くのことを学び、経験させていただきました。かねまつでの5年間は今の私の大きな財産です。
2015年に弊社に入社、社長である父、スタッフと共に日々、お客様に喜んでいただける靴づくりを研究中です。
趣味は水泳、読書と旅行。学生時代にはバックパッカーでヨーロッパ、南米に行ったこともあります。今年の目標は60冊の本を読むことです。(昨年は48冊でした)
3年前の「カンブリア宮殿」で出会ったファクトリエ
はじめてファクトリエを知ったのは3年前(2016年)のカンブリア宮殿。
素敵な活動を知り、いつか一緒にお仕事をしてみたいなと思っていました。私がまだ前職時代で、当時はまさか自分が一緒にファクトリエとものづくりをさせていただくとは思っていませんでしたが、改めてこのような素敵なご縁をいただけたことを嬉しく思います。
勤務初日に痛感!「なぜものづくりをする人たちが評価されていないのか」
「かねまつ」での5年間の勤務を終え、ものづくりの現場に入った初日のことは今でも鮮明に覚えています。この時の経験が後にファクトリエと一緒にものづくりをしたいと思った原点です。
現場に入って一番驚いたのが、全員が本当に一生懸命、黙々と靴づくりに励んでいたこと。同時に感じたのが「なぜものづくりをする人たちが評価されていないのか」でした。
多くのブランドは履き心地の良さや素晴らしい商品であることをお客様に伝えますが、なぜその商品が良いのか、誰がそれを作っているのか、そして作り手がどんな想いで作られているのかが語られることはありません。
これまでの自分がしてきたことは、どんなコーディネートにこの靴は合うか、お客様の雰囲気に似合う素敵な靴はどれかなど、どちらかというとコーディネーターの立場で話していたことに気づきました。もちろんそれはとても立派なお仕事であり、私の接客、姿勢に多くの女性が顧客様になってくださったことに今も感謝しています。
ただ靴づくりの現場に入ったときに、黙々と靴づくりに励む作り手の姿を見て「まだまだ伝えきれていないことがたくさんある」と強く感じました。
同時にこの光景を見て、ものづくりに対する想いをもっと多くの人に知ってほしい、作っている人がしっかり評価される仕組みを作りたいとも感じました。
私にとって靴づくりの現場1日目は想像以上のものでした。
1年後に改めて見たファクトリエに心揺さぶられ銀座へ
弊社に入社して1年が経った頃、再びファクトリエのことをテレビで見ました。
ものづくりの現場に入って再びファクトリエのことを知ったとき「自分がやりたかったことはこれだ!」と思いました。
思い立ったら即行動の私は気づけばファクトリエの銀座オフィスに靴を持って向かっていました(笑)
ファクトリエ代表の山田さんとの出会いは路上!?
銀座オフィスに向かう途中で、撮影をされている山田さんに偶然遭遇しました。そこで勇気を持って話しかけたのが山田さんとの最初の出会いです。
撮影中の山田さんを靴箱片手にじーっと見守る男性1名。今、思えば怪しさ満点ですが(笑)
突然の話にも関わらずとても丁寧に応対してくださり、それからすぐに大阪の工場まで来てくださいました。そこからファクトリエとの靴づくりがスタートし、2017年秋に初めてFactelier by INTERNATIONALが発売されました。
これらが私たちの靴になります!(一部ご紹介)
ファクトリエとの靴づくりを通じて変化した“多くの”こと
まず変わったことは自分たちの工場がネット上に出るということ。
公開された初日にみんなが嬉しそうにスマホで自分たちの工場ページを見ていたのを覚えています。
なによりも一番喜んでくれたのが母や姉でした。
社長の父と2人並ぶ写真を見て涙が出るほど嬉しかったそうです。
同時に強く感じたことが、工場の名前が出るということは、これからの全ての責任を自分たちで背負うということ。通常のOEMでは仮に商品不良があった場合、依頼元のブランドが対応することになり工場の名前が出ることはありません。
しかし工場の名前が載るということは、信頼を築くも崩すも自分たち次第。
名前が刻印されるということは思ってた以上に責任のあることだと全員が強く感じました。
また一番の良い変化は1足1足に対してみんなの想いがより強くなったこと。
ファクトリエでは現在、受注生産方式を取らせていただいています。
それはオーダーが来た時点でこれは絶対誰かの手に届くもの、誰かが絶対に履いて下さるものだと分かることです。1足1足プレゼントする気持ちで作ることになり、こうなったら一切の妥協は許されません。
ファクトリエと靴づくりをはじめて、改めてその意識がより強くなったと感じます。
工場が紹介されることでスタッフも自分たちの仕事に誇りと責任感をより持つようになりました。この意識の変化が工場全体の靴づくりに良い刺激と変化を与えています。
本当は想いや考えをまだまだ書きたいのですが、とても長くなりそうなので、今日はここまで(笑)
次回は、「目指すべきこれからの工場」をテーマにお伝えしたいと思います!
これからも様々な取り組み、活動をこのブログを通じてお伝えしていきますので、よろしくお願いいたします!
インターナショナルシューズ
上田誠一郎